ブログのデータが消えた
前に使っていたブログのデータが消えました。
理由は完全に自分のミスです。 GCPの支払いを忘れたまま、たぶん3か月くらい放置していました。
最初は「あとで払えば大丈夫だろう」くらいに思っていたのですが、気づいたときにはブログ環境ごと消えていました。記事、画像、設定、細かく触っていた部分。全部まとめてなくなると、さすがにちょっとへこみます。

バックアップをちゃんと取っていなかった自分が悪いです。
ただ、この失敗でかなり思いました。
個人ブログは、もっと自分の手元で管理しやすい形にした方がいい。
そこで、このブログはAstroで作り直しました。
記事はMarkdownで書く。 Gitで管理する。 画像もリポジトリの中に置く。 静的サイトとして出力する。
この形なら、どこかのサーバーが止まっても、手元のファイルから戻せます。
実際に作ってみると、個人ブログならAstroはかなり楽でした。
Astroを選んだ理由
Astroを選んだ理由は、個人ブログにちょうどよかったからです。
自分が欲しかったのは、すごい管理画面でも、複雑な仕組みでもありません。
欲しかったのはこのあたりです。
- 記事をファイルとして残せる
- Gitで履歴を追える
- Markdownで書ける
- 表示が速い
- 構成が分かりやすい
- 必要になったら後から機能を足せる
ブログって、作り始める前はいろいろ欲しくなります。
検索機能も欲しい。 タグも欲しい。 人気記事も欲しい。 デザインも凝りたい。 管理画面もあったら便利そう。
でも、実際に一番大事なのは、記事を書くまでが面倒じゃないことだと思います。
ブログは、書くのが面倒になったら終わります。
その点、Astroはかなり軽いです。Markdownファイルを1つ追加して、本文を書いて、ビルドして公開する。個人ブログならこれくらいで十分です。

Markdownで書けるのがいい
Astroでは、記事をMarkdownで管理できます。
---
title: "記事タイトル"
description: "記事の説明"
pubDate: 2026-06-28
categories: ["web制作"]
tags: ["Astro", "ブログ"]
---
本文を書いていきます。
これだけで記事になります。
Markdownは、文章を書くときの邪魔が少ないです。
見出しは ##、箇条書きは -、コードはバッククォート。
このくらい覚えておけば、とりあえず書けます。
ブログを書いていると、本文よりも装飾をいじりたくなることがあります。 見た目を少し直して、カードを少し変えて、余白を調整して、気づいたら記事が全然進んでいない。
自分はわりとそうなりがちです。
Markdownだと、できることがほどよく限られます。 だから文章に戻りやすいです。
表示が速い
Astroは、必要がなければブラウザに余計なJavaScriptをあまり送りません。
ブログの記事ページは、基本的に読むためのページです。 もちろん、検索やコメント、目次、コードコピーみたいな機能が欲しくなることはあります。
でも、記事を読むだけなら、大量のJavaScriptはいりません。
Astroは静的なHTMLとして出しやすいので、ブログと相性がいいです。
ページが速く開くと、それだけで読みやすくなります。 スマホでも開きやすいし、低速回線でも待たされにくい。
個人ブログは、すごい機能よりも「すぐ読める」ことの方が大事だと思います。
構成が追いやすい
Astroでブログを作ると、ファイルの役割が見えやすいです。
たとえば、このブログではだいたいこんな感じにできます。
src/
content/
blog/
first-post.md
astro-personal-blog.md
layouts/
BaseLayout.astro
pages/
index.astro
archive.astro
blog/
[...slug].astro
public/
images/
blog/
記事は src/content/blog/ に置く。
共通レイアウトは src/layouts/ に置く。
画像は public/images/ に置く。
どこに何があるか分かりやすいです。
WordPressのテーマを触っていたときは、「この表示はどのテンプレートから来てるんだろう」と探すことがありました。Astroはファイル構成が素直なので、後から見ても追いやすいです。
Content Collectionsが便利
Astroでブログを作るなら、Content Collectionsはかなり便利です。
記事のfrontmatterにルールを作れます。
たとえば、次のような項目をそろえられます。
- title
- description
- pubDate
- categories
- tags
- featuredImage
ブログを続けていると、記事ごとに書き方がバラバラになりがちです。
ある記事では category、別の記事では categories。
日付も date と pubDate が混ざる。
画像がある記事とない記事で扱いが変わる。
こうなると、あとから記事一覧やカテゴリページを作るときにつらくなります。
最初に形を決めておけるのは楽です。
最初に作るページは少なくていい
個人ブログを作るとき、最初から全部作ろうとするとしんどくなります。
最初はこのくらいで十分だと思います。
| ページ | 役割 |
|---|---|
| トップページ | 最近の記事とブログの雰囲気を見せる |
| 記事詳細ページ | 本文を読みやすく表示する |
| 記事一覧ページ | 過去記事を探せるようにする |
| カテゴリページ | 話題ごとに記事をまとめる |
| Aboutページ | このブログについて書く |
検索、RSS、人気記事、コメント、ダークモード、管理画面。 欲しくなる機能はたくさんあります。
でも、最初から全部はいりません。
記事が増えてから、「これは欲しいな」と思ったものを足していけばいいです。 先に機能を作り込みすぎると、肝心の記事が増えません。
これは自分への戒めでもあります。
記事テンプレートがあると楽
ブログを続けるなら、記事の型を決めておくと書きやすいです。
技術メモなら、たとえばこんな流れ。
## 何をしたかったか
## 詰まったところ
## 原因
## 解決方法
## 次に同じことで詰まらないためのメモ
レビュー記事なら、こんな感じ。
## 何を使ったか
## 良かったところ
## 微妙だったところ
## どんな人におすすめか
## まとめ
テンプレートがあると、「何を書こう」ではなく「この項目を埋めよう」になります。
個人ブログは、文章力よりも書き始めやすさの方が大事だと思います。
descriptionは毎回書く
記事には description を入れるようにしています。
記事一覧やOGP、検索結果の説明文で使いやすいからです。
本文の最初の文章をそのまま使うこともできますが、できれば記事ごとに書いた方がいいです。
たとえば、この記事ならこうです。
description: "GCPの支払い忘れでブログのデータを失ったので、Astroで個人ブログを作り直しました。Markdownで記事を書けること、表示が速いこと、ファイルとして手元に残せることなど、実際に作ってみて感じたAstroの良さをまとめます。"
きれいな要約というより、「この記事は何の話か」が分かれば十分だと思っています。
カテゴリは増やしすぎない
カテゴリは、最初から増やしすぎない方がよさそうです。
個人ブログなら、まずは3〜5個くらいで十分です。
- web制作
- アプリ
- 学習メモ
- レビュー
- 日記
カテゴリを細かくしすぎると、1カテゴリに1記事しかない状態になりがちです。
タグは細かくてもいいですが、カテゴリはざっくりでいいと思います。
画像の置き場所を決めておく
画像は、記事ごとにフォルダを分けるようにしています。
public/images/blog/
astro-personal-blog/
thumbnail.png
lost-cloud-blog.png
rebuild-with-astro.png
こうしておくと、あとから探しやすいです。 記事を消すときも、関連画像を見つけやすくなります。
画像ファイル名は、日本語より英数字とハイフンにした方が安全です。
日本語でも動くことはありますが、URLとして扱うなら英数字の方が事故りにくいです。
公開前チェックは固定したい
記事を書くたびに、公開前チェックをその場で考えるのは面倒です。
なので、最低限見るところを決めておきます。
- タイトルが長すぎないか
- descriptionが空ではないか
- 日付が正しいか
- カテゴリが入っているか
- 画像パスが切れていないか
- スマホで読みにくくないか
- ビルドが通るか
Astroなら、公開前に astro check と astro build を通しておくと安心です。
このブログではPodman Composeで環境を作っているので、次のように確認できます。
podman compose run --rm blog npm run build
ローカルに直接Node.jsを入れなくても確認できるので、環境を汚しにくいです。
WordPressではなくAstroにした理由
WordPressは便利です。
管理画面があるし、プラグインも多いし、テーマもたくさんあります。 複数人で記事を書くなら、WordPressの方が合う場面も多いと思います。
ただ、自分ひとりで書く個人ブログには、少し大きいと感じました。
プラグイン更新を気にする。 セキュリティも気にする。 表示速度も調整する。 テーマの構造も追う。 データベース込みでバックアップを考える。
今回一番痛かったのは、データベース込みのバックアップです。
ブログが消えたあと、「記事だけでもMarkdownで手元にあればな」とかなり思いました。
Astroなら、記事はMarkdownファイルとして残ります。 テーマも自分のコードとして追えます。 静的サイトとして出せば、サーバー側で管理するものも少なくなります。
「書く人」と「サイトを触る人」が同じなら、このくらいシンプルな方が合っている気がします。
Next.jsではなくAstroにした理由
Next.jsももちろん強いです。
ログイン、ダッシュボード、API連携、複雑なWebアプリを作るならNext.jsはかなり便利です。
ただ、個人ブログだけなら、Astroの方が考えることが少ないです。
ブログは、基本的には静的なページの集まりです。
動的な状態管理や、複雑なクライアント処理が必要ないなら、最初からアプリケーション寄りにしなくてもいいかなと思いました。
Astroは、必要になった部分だけReactやVueを混ぜられます。
最初は静的に軽く作る。 必要になったところだけ動かす。
この始めやすさが、個人ブログには合っていました。
URLはシンプルにしたい
記事URLは、なるべくシンプルにしています。
/blog/astro-personal-blog/
/archive/
/category/web制作/
日付をURLに入れるかは好みですが、自分は入れなくていいと思っています。
古い記事をあとから直すこともあるので、日付入りURLより扱いやすいです。
読みやすさを優先する
ブログで一番読まれるのは、トップページより記事ページです。
だから、記事ページは装飾より読みやすさを優先したいです。
- 本文幅を広げすぎない
- 行間を詰めすぎない
- 見出しの前後に余白を取る
- コードブロックは横スクロールできるようにする
- スマホで画像がはみ出さないようにする
凝った見た目にしたくなることもありますが、まずは普通に読みやすい方が大事です。
続けるために気をつけたいこと
Astroでブログを作ると、サイト自体を触るのが楽しくなります。
ただ、ブログの主役は記事です。
ここは忘れないようにしたいです。
- 1記事で完璧を目指さない
- 短くても公開する
- 後から直していいことにする
- 記事ネタは先にメモしておく
- デザイン改修ばかりしない
個人ブログは、あとから育てられるのがいいところです。
最初の記事が多少荒くても、未来の自分が直せます。 公開しないまま完璧を目指す方が、たぶんもったいないです。
まとめ
GCPの支払いを忘れてブログのデータを失ったのは、完全に自分のやらかしです。
でも、そのおかげで「個人ブログは手元に残る形で持っておいた方がいい」と強く思うようになりました。
その前提で考えると、Astroはかなりちょうどよかったです。
Markdownで書ける。 表示が速い。 構成が分かりやすい。 ファイルとして手元に残る。 必要になったら後から拡張できる。
WordPressほど大きくなく、Next.jsほどアプリ寄りに考えなくていい。
この軽さが、個人ブログには合っていると思います。
まず作るなら、トップページ、記事一覧、記事詳細、カテゴリページ、Aboutページくらいで十分です。
あとは記事を書きながら、必要になったものを少しずつ足していけばいいです。
ブログは、最初から完成形を作るものではなく、書きながら育てるものだと思います。
そして次は、支払い通知とバックアップだけはちゃんと見ます。